絵本「ずーっとずっとだいすきだよ」が教えてくれる愛と死生観


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こんにちは、いろんなことを教えてくれる絵本が大好きな看護師うっくんです。
みなさんは「ずーっとずっとだいすきだよ」という絵本を読んだことはありますか?
愛する者との死別がテーマの有名な絵本で、小学生の教科書にも取り上げられています。
この絵本は、人生において愛を伝えることの大切さを私たちに教えてくれます。


絵本のあらすじ

主人公はある男の子と、犬のエルフィーの話です。
男の子が小さい時からエルフィーは一緒に育ちました。
男の子はエルフィーのことが大好きで、いつも一緒にいました。
ある日、男の子が目を覚ますとエルフィーは死んでいました。
男の子のお兄さんと妹は泣いて悲しみました。
男の子も泣いて悲しみましたが、男の子はみんなよりも悲しくありませんでした。

僕だって、悲しくてたまらなかったけど、いくらか気持ちが楽だった。
だって毎晩エルフに、「ずうっと大好きだよ。」 って言ってやっていたからね。

(引用元:ハンス・ウィルヘルム著,久山太市訳(1988),『ずーっとずっとだいすきだよ』,評論社.)

愛を伝えることの大切さ

女性に愛の告白をしている男性の画像
男の子のこの言葉には、愛についてとても大切なメッセージが込められています。
男の子は、エルフィーのことを大好きだと毎晩伝えていました。
大切な者へ、愛をちゃんと伝えていたのです。
命や死について書かれたある本の中で、人生には大切な5つの仕事があると書かれています。
その5つの仕事の中のひとつに、

「大好きだよ、愛しているよ」を言う

引用:スピリチュアルケアへのガイド

とあります。
男の子はちゃんとエルフィーを愛して、それをちゃんと伝えてきたおかげで、「エルフィーのためにできることをしてきた」と思えたのでしょう。
エルフィーのためにできることをやりきった、とも言えます。

言わなくてもわかるという日本の文化

言わなくてもわかる、というのは日本の文化においてよく言われることだと思います。
「あうんの呼吸」や「言わずもがな」といった言葉もあるように、直接言わなくとも伝わる想い、それを察することが日本の文化の特徴の一つです。
特に、「愛している」といった直接的な言葉を普段から使うことはあまりありません。
私の親の年代くらいの方(60~70歳代)は、「照れくさい」とか、「今さらそんなこと言わない」と言います。
「今さら」という言葉の裏には、(言わなくてもちゃんとわかってくれてる、伝わってる)という考えがあります。

言わなくても気持ちは伝わるのか

しかし気持ちは言わなくても伝わるものなのでしょうか。
これは一概には言えません。
私の病棟である患者さんが亡くなった時に、その方の奥さんが「家で何にもしゃべらない人だったけど、ちゃんと家族を大切にしてくれていたよ」と言っていました。
その患者さんは、普段言葉に出さなくても、態度や行動で愛情を表現していたのかもしれません。
言わなくとも伝わる、これこそ日本の文化だなあと感じた瞬間でした。
ただ、気持ちを伝えることについて、絵本の男の子はこうも言っています。

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みんなエルフのこと、大好きだった。
好きなら好きと、言ってやればよかったのに、誰も、言ってやらなかった。
言わなくても、わかると思っていたんだね。

(引用元:ハンス・ウィルヘルム著,久山太市訳(1988),『ずーっとずっとだいすきだよ』,評論社.)

家族のみんなもエルフィーのことが大好きでしたが、みんなはちゃんと好きと言っていませんでした。
言わなくてもわかると思っていたのです。

気持ちが伝わる、ではなく、気持ちを伝えるか伝えないか

この絵本の中では、どうしたら気持ちがちゃんと伝わるか、ということではなく、「気持ちを伝えること」という行動それ自体に焦点が当てられています。
エルフィーがどんな受け止めをしたか、どんな反応をしたか、ということは書かれていません。
男の子は、「ずうっと大好きだよ」と毎晩伝えていたことで、死別の悲しみを和らげることができたのです。
精一杯愛を伝えることで、エルフィーのことをちゃんと大切にできたと思えたのだと考えられます。
悲しみにくれている家族は、愛を伝えていなかったことで、エルフィーをちゃんと大切にできなかったと思って後悔しているのかもしれません。
しかし死んでしまったエルフィーには気持ちを伝えることはできません。

私たちにできることは、気持ちを伝えること

言わなくても気持ちは伝わるかもしれません。
先ほどお話した患者さんの奥さんのように、態度や行動で気持ちに気付いてくれるかもしれません。
しかし、何も言葉で伝えていなければ、大切な者が亡くなった時に、男の子の家族のように「もっとちゃんと愛していると言ってやればよかった」と後悔するかもしれません。
私たちにできることは、愛を伝えることです。
そして、それは今日すぐにでも実行すべきです。
大切な者との別れはいつやってくるかわかりません。
自分も周りの人もまだまだ死なないと思っている人にはこちらの記事を読んでみてください。
 >>自分はまだまだ死なない、長生きできると思っている人へ

まとめ

私は最近になってこの絵本を読み返してから、妻と子供に「ずーっと大好きだよ」と伝えるようにしています。
ちょっと照れくさい時でも、「いつもありがとうね」だけは伝えています。
愛を伝えることは、人生の中で大切な仕事です。
別れが来てから後悔する前に、大切な誰かに「ずーっとずっと大好きだよ」とさりげなく伝えてみてください。

自分にとって大切な人、大切なことがわからない人には、こちらの記事がおすすめです。
 >>死を意識することで人生で本当に大切なものが見えてくる

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